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2025年02月03日

慣習が失せていく時

今日は、、、

前々からお願いされていた「アーラヒヌヨイ」での祈祷をしてきました。

昔からのしきたりで今日のスッチーに合わせ、午前10時過ぎから祈祷開始三線

そこで歌われるのは「柳・天川・ちるれん」の琉球古典音楽。

私たちが専門とする八重山古典民謡とはまったく違います。

さらにこれも昔からのしきたりで、

この演奏が始まったら臨席者は動いてはならないとされ、

曲を間違って演奏が途中で止まったら最初からやり直し。

3曲で25分に及ぶものを最初からやり直すなんて考えられないし、

また祈祷そのものが縁起担ぎでもあるので、

演奏が中断することは縁起が悪いことになり、

つまり失敗は許されないものとされていますガ-ン



このような大切な役目を、日頃琉球古典音楽をすることのない私がやるのですから一人でやるのは無理です。

かと言って、身近にこの曲を演奏できる人もなく、

過去には、それだけのために本島から大哉を呼んだことも何度かあります。

今回は研究所の開設30周年公演にむけて、

度々白保に呼んでいる大哉を呼ぶのはさすがに遠慮があって、

貞子に箏でサポートしてもらい、歌三線は自分一人でやろうと決めました。




して今日の本番。

歌い出しから声がまったく出ず汗汗どうなることかと思ったガイコツ

だがしかし・・・もう演奏開始したら止められないガ-ン

じゃなくて止めたらダメガイコツ

ヌンダラヌスクあわりしながら、なんとか最後までやり切りましたよ見ザル



そこで思いました。

そろそろ限界だな・・・

このような依頼は余程のことが無い限り今後は断ろうと・・・

このようにして昔からのしきたりや慣習は失せていくのだろうか・・・




Posted by ピロン at 18:58 │雑記